2020年5月21日木曜日

わたしの大切な本 - 土を喰う日々

私の大切な本。

土を喰う日々

土を喰う日々-わが精進十二ヵ月

もう、20年も前の話になるかもです。
本屋さんで偶然出会ったこの本。

料理本というのか、エッセイというのか、私の中では大切な料理本です。



土を喰う日々












中を少しご紹介。
1月から12月の章に分かれていて、それぞれの月にちなんだ料理が書いてあります。
読めば読むほど水上さんの料理の世界に引き込まれていきます。
冒頭のくわいの実を七輪で丸ごと焼いているところの表現の部分から、
「くわいの丸焼きってどんな味?」
「食べたいー」
と、水上ワールドへ。

2月の章 
山椒のすりこぎ。
 -我が家のすりこぎも山椒のすりこぎです。

6月の章
梅干し。
 -この本で初めて20代の頃梅をつけました。
 この本の通りに漬けたんです。そしたら上手に梅干しが出来ました。

土を喰う日々












小さいころからお寺で暮らし精進料理を作っていた作者ならではの感覚と、物への大切さをとても新鮮で、大事なものと感じたものです。
何度もくりかえり読んだものです。






提供者:Andhita Putri Wijaya

ちょうど、その頃、ド田舎の庭付き、納屋付き一軒家を借りて住んでいました。

小さな畑があり、小松菜、二十日大根 なんかを耕して植えていたり、あと、ローズマリーも植えてたかなー。私はここで一生独身で過ごすんだろうなーっと思っていた時です。

そんな時に出会ったこの本は、憧れでもあり。当時の私のバイブルでした。

提供者:Taryn Elliott

最初は小さな畑だから私一人でどうにでもなるだろうと思っていましたが、いやいや、耕すって難しい。
腰が痛い。
腕がパンパン。
変なところ筋肉痛。
未知の虫がいっぱい。


提供者:Bogdan R. Anton

農家さんてすごいなと思いながら。土いじりをしたものです。

隣の畑のおじいさんがそれを見かねて、
「この時期はこれを植えたほうがいいよ。」と、よくアドバイスしてくれました。
更に、私の畑のお世話までやってくれてました。。。

(きっと、変な女の子が引っ越してきたなー。って思っていたと思います。。。)

そして、自分の畑で取れた野菜をてんこ盛りで玄関においてくれたものです。
提供者:HARSH KUSHWAHA


田舎ならではですよね。


今は、巡り巡って東京のど真ん中。
庭もないマンション暮らし。
テラスで植木鉢にちょこちょこっと薬味や、ハーブを植えて、お世話してます。

そんなお世話も、仕事に忙殺される毎日で忘れてしまう日もありました。物質的な豊かさに、精神的な豊かさをいつの間にか、どこかにおいていたのかもです。


土を喰う日々のブックレビューへ話をもどすことにして、

仕事を無くし、片付けに没頭していたときにふと本棚に見つけた、私の心の豊かさ。

あの本に出会った事で、料理の大切さを知りました。作物を育てる大切さも知りました。


都会のマンション暮らしはムカデも、カメムシも出なくて快適ですが。

ド田舎の暮らしの

提供者:Free Nature Stock

土の香り。
朝露の香り。
鈴虫の声。
夜の暗闇。

そんな一面を思い出させてくれる大切な私の本です。

いつかまた、そんな暮らしを。



 






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